(2023年8月27日作成)
本ページは、相続税申告要否自己判定や自分で自力で相続税申告される方へ法定相続人及び法定相続分並びに基礎控除をざっくり解説しておりますので、難易度の高い論点は省略しております。
法定相続人、法定相続分、基礎控除については、相続税計算においてはまずスタートとなる根幹のお話です。当該判定が誤っていると、すべての予測が誤ることとなります。法定相続人がとてもややこしいなどの事例があるかもしれません。しかし、本ページにおいては、あくまで相続税申告要否を自己判定しようとされている方、ご自身の相続が単純であるから自分で自力で相続税申告をしようという方へ向けております。そのような場合には、法定相続人、法定相続分、基礎控除についての複雑な解説は混乱を招き不要と思われることから、本ページにおいては省略いたします。
国税庁相続税の申告要否判定コーナーの法定相続人の数の入力を迷わないパターンか迷うパターンかを基準にいたします
相続税申告が必要かどうかを自分で自力で判定しようとされている方、自分で自力で相続税申告をされようという方はとても勉強熱心であるため、
・相続順位、血族相続人、配偶者相続人
・代襲相続人
・法定相続分
などの文言については既にご存じかもしれません。しかし、いざ実際にご自身のケースの適用しようとする場合に本当にあっているかどうか不安に思われるかもしれません。
有料の相続税ソフト等であれば、続柄入力の自動判定により、法定相続人、法定相続分、基礎控除を自動判定してくれる可能性が高いです。ただ、相続発生後の親族の話し合い、遺産分割協議などにおいては、法定相続人、法定相続分、基礎控除などは理解したうえで話すことが望まれるでしょうから、国税庁相続税の申告要否判定コーナーの法定相続人の数の入力方法にそって解説しようと思います。
・すべてのパターンを網羅することは不可能と思われますので、代表的なパターンを想定して記述します。
国税庁相続税の申告要否判定コーナーの法定相続人の数の入力を迷わないパターン
・配偶者と子供
・子どものみ
・配偶者と父母
・父母のみ
・配偶者と兄弟
・兄弟のみ
以下で解説いたします。
配偶者と子供
・配偶者Aと子供Bのケース
国税庁相続税の申告要否判定コーナーの法定相続人の数の入力画面において
・配偶者について、被相続人(亡くなられた人のことをいいます。)に配偶者はいますか、はい
・その他の相続人(子供など)について、被相続人に子供はいますか、はい、子供の人数を入力してください、1人
となります。
・基礎控除金額は4,200万円と計算されます。
法定相続分は、国税庁相続税の申告要否判定コーナーでは自動計算は無く、
・配偶者A(1/2)
・子どもB(1/2)
となります。
子どものみ
・子どもA、子どもB、子どもCのケース
国税庁相続税の申告要否判定コーナーの法定相続人の数の入力画面において
・配偶者について、被相続人(亡くなられた人のことをいいます。)に配偶者はいますか、いいえ
・その他の相続人(子供など)について、被相続人に子供はいますか、はい、子供の人数を入力してください、3人
となります。
・基礎控除金額は4,800万円と計算されます。
法定相続分は、国税庁相続税の申告要否判定コーナーでは自動計算は無く、
・子どもA(1/3)
・子どもB(1/3)
・子どもC(1/3)
となります。
配偶者と父母
・配偶者A、父B、母Cのケース
国税庁相続税の申告要否判定コーナーの法定相続人の数の入力画面において
・配偶者について、被相続人(亡くなられた人のことをいいます。)に配偶者はいますか、はい
・その他の相続人(子供など)について、被相続人に子供はいますか、いいえ
・被相続人に父母(養父母を含みます。)はいますか、はい、2人
となります。
・基礎控除金額は4,800万円と計算されます。
法定相続分は、国税庁相続税の申告要否判定コーナーでは自動計算は無く、
・配偶者A(2/3)
・父B(1/6)
・母C(1/6)
となります。
父母のみ
・父A、母Bのケース
国税庁相続税の申告要否判定コーナーの法定相続人の数の入力画面において
・配偶者について、被相続人(亡くなられた人のことをいいます。)に配偶者はいますか、いいえ
・その他の相続人(子供など)について、被相続人に子供はいますか、いいえ
・被相続人に父母(養父母を含みます。)はいますか、はい、2人
となります。
・基礎控除金額は4,200万円と計算されます。
法定相続分は、国税庁相続税の申告要否判定コーナーでは自動計算は無く、
・父A(1/2)
・母B(1/2)
となります。
配偶者と兄弟
・配偶者A、兄弟B、兄弟Cのケース
国税庁相続税の申告要否判定コーナーの法定相続人の数の入力画面において
・配偶者について、被相続人(亡くなられた人のことをいいます。)に配偶者はいますか、はい
・その他の相続人(子供など)について、被相続人に子供はいますか、いいえ
・被相続人に父母(養父母を含みます。)はいますか、いいえ
・被相続人に兄弟姉妹はいますか、はい、2人
となります。
・基礎控除金額は4,200万円と計算されます。
法定相続分は、国税庁相続税の申告要否判定コーナーでは自動計算は無く、
・配偶者A(3/4)
・兄弟B(1/8)
・兄弟C(1/8)
となります。
上記のパターンについては、熟考が不要で事実にそって国税庁相続税の申告要否判定コーナーにおいて、はい、いいえ、を選択すればよいことになります。
国税庁相続税の申告要否判定コーナーの法定相続人の数の入力を迷うパターン
・配偶者と子どもと代襲相続の孫
・兄弟と姪甥
以下で解説いたします。
配偶者と子どもと代襲相続の孫
・配偶者A、子どもB、代襲相続孫C、代襲相続孫D
国税庁相続税の申告要否判定コーナーの法定相続人の数の入力画面において
・配偶者について、被相続人(亡くなられた人のことをいいます。)に配偶者はいますか、はい
・その他の相続人(子供など)について、被相続人に子供はいますか、はい
・子供が既に亡くなられている場合や被相続人に養子がいる場合は、取扱いが異なりますので、こちらをご覧ください。を参考にして、子供の人数を入力してください、3人
となります。
・基礎控除金額は5,400万円と計算されます。
法定相続分は、国税庁相続税の申告要否判定コーナーでは自動計算は無く、
・配偶者A(1/2)
・子どもB(1/4)
・代襲相続孫C(1/8)
・代襲相続孫D(1/8)
となります。
上記のように代襲相続がある場合は、国税庁相続税の申告要否判定コーナーにおいて単純に、はい、いいえ、を進めていくだけでは判定できないということになります。
相続税申告要否自己判定や自分で自力で相続税申告される方へ法定相続人及び法定相続分並びに基礎控除をざっくり解説においては以上といたします
法定相続人、法定相続分についてはパターンがいくつも存在しますので、ざっくり解説においては、代表的な典型的なパターンのみでとどめておくことにいたします。
詳細をご希望の方は
をご参考ください。